ダイエットに挑戦するといって、いきなり過激な食事制限を行う人がいます。
しかし、過激な食事制限には様々な危険がつきまといます。
その大きな理由のひとつとして、栄養不足になることがあげられます。
食事をまったく摂らないという絶食ダイエットだけでなく、一つのものだけを食べ続ける方法や、減量系サプリメントのみに頼る方法などのいずれにも共通する危険が、栄養不足といえるでしょう。
過激な食事制限による栄養不足の影響は、すぐに体に現われます。
まずは鉄分不足からくる貧血や立ちくらみに始まり、それだけにとどまらず肌の調子が悪くなったり、ホルモンバランスがくずれて生理不順になったり、ひどい場合には生理が止まってしまうこともあり得るのです。
また過激な食事制限を行うと、全身の脂肪が肝臓に集まります。
これによって、肝臓がんにつながるとも言われる脂肪肝になる可能性が高くなります。
また女性の場合は、女性ホルモンを肝臓で生成していることから、婦人科系の病気につながることもあるのです。
過激な食事制限は、栄養分の摂取を絶つことで体重が急激に減ります。
もともと体型にコンプレックスを抱いていた人が、短期間で痩せたことを他人から褒められると、その成功体験が快感につながることがあります。
そして、痩せる喜びから食事制限がさらに過激にエスカレートするようになると、痩せることが即ち自分の存在意義のように感じ、反対に食べることを悪いことだと意識するようになります。
これが拒食症になるきっかけで、拒食症のほとんどはダイエットへの間違った意識から始まっていると言われているのです。
過激な食事制限などの間違ったダイエット方法は、健康な人間を拒食症という怖い病気にひき込む恐れがあることを認識しておかなければなりません。
但し、拒食症になるきっかけは、必ずしもダイエットに限ったものではありません。
他人の目を気にする人や完璧主義者、物事を自分で決められない人、なんでも最後までやり通さないと気が済まない人などにその傾向が強く見られるので、思い当たる場合は十分注意しましょう。